プロフィール
杉作J太郎
別称・L..L .COOL J太郎。1961年、愛媛県松山市生まれ。本名・杉恭介。漫画家、俳優、コメンテーター、映画監督。男の墓場プロダクション代表。
1982年に漫画家としてデビューして以降、多方面で活躍中。著書多数。

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2006年4月21日 (金)
第11回 待つ女 

 男の墓場プロダクションのアンコール上映2本立て。
 その街頭宣伝のため、連日休みなしに展開してる下北沢駅前広場でのサンドイッチマン生活。かれこれ2ヵ月ぶっ通しでやってますが、実際、肉体的に、もー限界です!
 とくに腰が痛い!
 ま、駅前に立ってると、いろんな出来事も目にするので、なんとか気分をゴマカシゴマカシやってるわけですが。
 演劇の街というだけあって、芸能関係の人もよく見かけます。このあいだなんか平幹二朗さんが駅の階段を下りてきました。
 なんか、ただで見てトクした気分になりましたねー。
 でも楽しいことだけじゃないですよ。
Photo_239  きれいな女性が立ってるなー、と思ったら、いかにも感じの悪い軽薄そーな男が登場。待ち合わせしてたわけなんでしょうが、駅前でいきなりキスしたりしながらイチャイチャ夜の街に消えていくのなんかは見ていて実に不愉快! 別にその男のことを知ってるわけではないし、実際はイイ奴なのかもしれないですが、後ろからそのアベックに追いついて、
「その橋は腐ってる!」
って忠告したくなるよ。
 でも、それより気分が盛り下がるのが待ち合わせ相手が結局登場しない場合!
 時計見たり、携帯のメール見たり、電話かけたり……。
 そのうちにかわいらしい顔なのに、表情に影がさしはじめて……。
 あまりジロジロ見てると可哀想だから見ないように、見ないようにとは思うのだが、
「お嬢さん、待ち合わせの相手が来ないのですか? よろしかったらボクとお茶でも」
 てなこと言ったらドーナル、みたいな気分も沸いてくる。モチロン、実践することはないわけですが。
 ま、女友だちと待ち合わせしてる美人も実に多いので、その線もあるにはあるけど、男を待ってるのかそうでないのかは表情の違いで読みとれるようになりました。これも、ここ2ヶ月、駅前に立った修行の成果。
 なんか役に立つのかな……。
 ま、待ち合わせ相手が来なくて、結局、顔をこわばらせて足早に駅に向かっていったりする女性も結構いるのです。
 見てるほうはつらいですよ。
 で、そーゆー女性は我々が差し出す映画のチラシを絶対に受け取ってはくれないですね。
これまたつらい。

●男の墓場プロダクション第一回作品●

『任侠秘録人間狩り』
『怪奇!!幽霊スナック殴り込み!』
監督:杉作J太郎 製作:男の墓場プロダクション

いよいよ、明日より!!

熱烈なご要望にお応えして、豪華2本立てでアンコール上映決定!

期間:4月22日(土)~5月5日(金)
場所:シネマアートン下北沢

※詳しくは、男の墓場プロダクション(http://www.otokonohakaba.com/)、シネマアートン下北沢(http://cinekita.co.jp)まで。

2006年4月13日 (木)
第10回 痴女

Photo_235  痴女に会ったことがある。
 JR山手線の中で。
 いや、まだJRがJRではなく、国鉄と呼ばれていた頃だ。
 痴女に会った。
 漢字で表記する場合、
 【痴女に遭った】
 とするべきだろう。

 俺は被害に遭ったのだ。

 真っ昼間のすいてる電車だった。
 
 その痴女はかわいい顔をした、若い女だった。
 
 …………と、たまに飲み屋なんかで俺が思い出してこの話をすると、聞いてる側からはたいてい、
「嘘だろー」
と、反応が返ってくる。

 でもこれがホントに嘘じゃないんですよ。
 ま、男だろーが女だろーがかわいかろーがかわいくなかろーが、痴漢行為は犯罪なので決して許されることではない。
 したがいまして、この場で俺の痴女体験をおもしろオカシク書き記すというのはどういうものなのだろうという気がしないこともないので、これ以上の記述は自粛することにしておく。
 いや、それプラス、なんせJRが国鉄だった頃の話だ。何度も思い起こしているうちに記憶が修正されてる部分はとーぜんあるだろ。ま、とにかく自粛しておくが、痴女に遭ったということだけは間違いないことだし、その相手が若くてかわいい女だったということだけは絶対に間違いナイ!

 ま、続きが聞きたければ飲み屋とかで俺を見かけたときに話しかけてください。料理一品でお話しします。

2006年4月 6日 (木)
第9回 派手目で地味目な女

 昨日、バス停でバスを待っていたら……

 電車が来た。

 ってことはない。
 バスが来るからバス停なのだ。
Photo_234  ま、構造的に、バスも電車もどっちもやってくるプラットホームというのも広い日本のどこかにはいくつもあるのだとは思うが、とりあえず俺が立っていたのはごくごく普通の、道路に面した、バス停留所だった。
 俺のほかにはおじいさんがひとり立っていた。

 そこへひとりの女がやって来た。
 年の頃は20代後半。派手目と地味目の中間のような。そう言うと普通の感じということになるが、決して普通という感じではない。派手目であり、地味目なのだ。

 その女はバス停の一番前に出た。おじいさん、俺という順番で立っていた、そのおじいさんの前に出た。
 バスが来ているかどうか道路を見るのかなと思ったその瞬間、女は手を挙げてタクシーを停めて、そしてスッと乗り込んで視界から消えた。

  ああ、またか、と思う。
 急いでいるのにバスが来ないからタクシーに乗ることはある。
 だが、バス停でバスを待っている人たちがいる、その前でタクシーに乗り込むことが俺なんかはできない。できない人は多いと思う。
  いや。別にできるからどうだできないからどうだというのではないし、むしろバス停でタクシーに乗れるほうがどうせ乗るのなら正直かもしれない。
 でも、たとえばその時俺が立っていたバス停の行き先は一直線で到達する駅前。ならば俺はともかくおじいさんだけでも乗せていってあげればいいのになんて思ってしまう。実際には無理だとしても。

  ま、いいですけど。
 とにかくなにが言いたいかというと、バス停でタクシーを平気な顔で停めて悠然と走り去っていくのはたいてい派手目で地味目の女なのだ。

●男の墓場プロダクション第一回作品●

『任侠秘録人間狩り』
『怪奇!!幽霊スナック殴り込み!』
監督:杉作J太郎 製作:男の墓場プロダクション

熱烈なご要望にお応えして、豪華2本立てでアンコール上映決定!

期間:4月22日(土)~5月5日(金)
場所:シネマアートン下北沢

※詳しくは、男の墓場プロダクション(http://www.otokonohakaba.com/)、シネマアートン下北沢(http://cinekita.co.jp)まで。