部屋のクーラーがブッ壊れてて、暑くて息もできない感じですから、最近は夜になると意味もなく車に乗って出かけるようになった。
が、なんの意味もなく車を走らせるのもガソリン高騰という観点、あるいは資源を大切にしなければいけないという観点から精神的にキビシイものがあるので、そこへ意味をくっつけたりもするのです。
というわけで、最近、心霊スポット探検によく出かけています。
これは次回作のロケハンという意味も含まれますからね。
で、先日。
墓場プロの第1期ニューフェイスの伊藤雄一くんを連れて御殿場、箱根を経由して伊豆半島の天城峠に行ってきた。
「ここは出ますよ!」
某局の女性ディレクターから教えてもらった世にも恐怖のポイントへ深夜に行ってきたわけですが、ま、疲れました。
疲れすぎて、幽霊が出たのか出なかったのかもわからない。
「あー、こんばんは」
ふつうに人だと思って挨拶してたりしたかもしれないですねー。
で、箱根を越えるときに。
廃車を数週間後に控えた超ウルトラポンコツ車で出かけたもんですから、途中何度もエンジンを休ませねばならない。
で、寄った箱根のコンビニのレジに女性の店員さんがいた。
美人というわけでもないが、明るくて気さくな感じだった。
「こんな峠で深夜に女性がレジだなんて、怖くないんですかね」
たしかに客もめったに来ない山奥なのだ。
で、俺が外に向けて置いてあったディスプレイ用の漫画本の水着グラビアを眺めてたら、
「あ、読んだらそのあたりに置いててかまわないですよ」
と言ってくれた。恥ずかしかったので俺は漫画本を置いてすぐ店を出た。
それから箱根から天城まで何軒かのコンビニに立ち寄ったが、その漫画本はどこにもなかった。週遅れの、すでに返本されている本だったのだ。
帰り道はもう太陽が高い位置にあった。
再び、箱根を通った。
ダメモトで昨夜のコンビニに寄ったら、まだその漫画本はあった。
6時間ほど経過していたが誰も買わなかったのだ。
喜びながらレジに持っていったら、昨夜の女性がまだレジにいた。
「おはようございます」
彼女はニッコリ笑ってくれた。
素敵な女性との出逢いだった。
場所はちょうど将来的に第三新東京市(※)ができるあたりである。
※注……『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する都市の名前




