プロフィール
関智大
1979年8月5日生まれ、群馬県出身。お笑い芸人を目指し、1998年に東京アナウンス学院のコメディー科に入学。そこで出会った山本浩司とタイムマシーン3号を結成する。NHKの「爆笑オンエアーバトル」ほか、多数の番組に出演。動きのあるテンポのいい漫才で人気を集める。
2009年12月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
アーカイブ
最近のトラックバック
最近のコメント

« 2006年10月 | メイン | 2007年1月 »

2006年11月30日 (木)
僕の腰を魔女がこづいた!

初めて叫んだ「ふはへ!」

 痩せよう痩せようと思っていてもなかなかきっかけがつかめない。そんな僕にいよいよ痩せなければいけない事件が起きた。
 はじまりはささいなことでした。相方の家でトイレをお借りしまして、さいとうたかを先生の『サバイバル』を読んでたんす。コトを終えて立ち上がろうとした瞬間、背中に鋭い痛みが! 
 「ふはへ!!」
 思わず出したことのない声。は行だけの悲鳴!
 敵にザキでも唱えられたのでは?
 とにかくびっくりした!
 恐る恐る立ち上がると別にどこも痛くない。軽く腰に違和感を感じるくらい。ちょっと中身の重いウエストポーチを着けたような違和感だった。

 ネタ合わせというお金にならない仕事を終えて原付で家に帰る。帰りにラーメンでも食べようか、それとも今日は我慢してりんごでも食べようか、そんなことを考えながら原付に乗っているとやけに腰が痛い! 赤信号でブレーキをかけると腰が痛み、整備が整っていない道で原付が跳ねるとさらに腰が痛い。
 これはやってしまったか?
 そう思いつつ家の近くについて、原付を止めるときにはかなりの痛みになっていた。
 ゆっくりゆっくり歩く。
 踏み切りを渡ろうとしたところで運悪く電車が来た。下がる踏み切り、焦る僕。焦りで早まる僕の足、そしてそれに伴う腰の痛み!
 やっとの思いで踏み切りを渡る。
 僕の横を特急が物凄いスピードで駆け抜けていく。その風圧でさらに痛む僕の腰!
 若手は仕事選んでなんていられないけど、明日サンバカーニバルの仕事が来たら間違いなく断っているだろう。
 今、僕の腰に触る奴は婦女子でも殴る!
Ugokemasenn やっとこさ部屋について横になりたいのに、痛くて部屋着に着替えられない。普段から全裸で生活しときゃよかった。とりあえずそのまま横になる。寝返りもうてない、テレビの方に顔を向けられない、病院に行きたいがすでに0時を越えている。今ブラックジャック先生が診てくれるなら、こつこつ貯めた500円だけで100万円貯まる貯金箱をあけてもかまわない! とりあえず今日はこのまま寝てしまおう。
 着替えることもなく、歯も磨かず、携帯の充電もしない、眼鏡すらはずせない。痛みをこらえつつ眠りについた。

魔女の軽い一撃!

 次の日起きてみた。
 明日になれば少しは、と期待していたがしっかりと腰は痛い。
 トイレに行くのに立つこともできず、四つんばいでトイレまで行った。頭のいい赤ちゃんですよ。
 それでも医者に行かなきゃ始まらないので、傘を2本杖にして病院に向かう。人の目なんて気にしない。病院の待合室の椅子に座るのも痛くて、ずっと壁に背を着けて立っていた。さいとうたかを先生の『ゴルゴ13』のように。
 診察室に呼ばれた。
 腰の痛みでイライラしてるから「お前が来い!」と言いたくなった。どうやら苦境に立つと、傲慢な一面が顔をのぞかせるらしい…。でも、もちろん自ら中に入って先生の指示に従いレントゲンを撮る。昨日着替えていない汚いパンツを出すのは気が引けた。
 レントゲンを見ながら先生の口から出たのは「ぎっくり腰の軽いやつだね」。軽い奴? これがか!? 
 軽い奴でこんなに痛いのなら、本気のぎっくり腰はどれほど辛いんだろうか?  ましてやヘルニアとかどうなっちゃうのさ?
 僕ヘルニアになったら大概のコトあきらめちゃうよ。フルマラソンで42.194キロまで完走しててもあきらめちゃうね。
 「ヘルニアはドイツで、“魔女の一撃”と呼ばれているんだよ」と、先生が教えてくれた。それほど痛いのだそうだ。
 僕は軽いぎっくり腰。“魔女の軽い一撃”ってことになるのかな? 魔女に「こらっ!」てゲンコツされるくらいってことか? それにしちゃ痛すぎる!!
 治す方法はとにかくじっとしていること。治ったら腹筋をして腰のまわりに筋肉を付けること。そしてやっぱりだけど、体重がありすぎて凄く腰に負担をかけてるので体重を減らすように先生に言われた……。
 こいつはいよいよ痩せなきゃならない!
 体がクーデター起こしやがった!
 腰が治ったら生まれ変わったつもりでダイエットに励もうと思う。そして体重を減らす!
 魔女に本気の一撃を食らう前に!!

2006年11月17日 (金)
はじめまして、体重計!

いま、買いに行きます

 前回のプールで筋肉痛という生き地獄を味わってから、僕は悩んでいた。何年間も運動をサボり続けていたおかげで、たった1回のプールですら満足に入れない体力になっていたらしい。
 こうなるともうプールに行く気にはなれない。
 筋肉痛が治るまでは運動は控えようと思ったまま、今日で1週間が過ぎた。
 とことん自分に甘いんです。この考えが今日の肥満体を作ってきたのはあきらかなんです!
 “夜遅いけどちょっとくらいなら食べてもいいだろう”、“歩くのはめんどくさいからタクシーでも乗ろう”、“犬の散歩は疲れるから首輪をはずしてしまおう”、“シャンプーしてリンスするのはめんどくさいからリンスインシャンプーにしよう”。……そうやって甘えに甘えてここにきたんです。
 もちろんまずいのは分かっている。なんでもかんでも、めんどくさい、疲れるで済ませていたらこの先生きていけない!
 究極まで行ってしまうと生きていくのはめんどくさいというところまでズルズルと行ってしまいそうだけど、死んでしまうのはごめんなのです。
 “痩せてモテて彼女を作る!”という中学2年生が考えつきそうな人生の目標も、僕からすると大変だなぁ……。
 それでもやはり、人間、目標がないといけない。
 目標までの道のりは真っ暗で、不安になるんだけど……。

 痩せる痩せるとしきりに言ってるけど、考えてみたら分かりやすく結果が見えるものが僕の家にはないではないか。
 そうです。『体重計』がないことに気付いたんです。
 誰の家にも当たり前のようにあるものですよね、体重計。
 これまで僕は、たまに行く銭湯で計ることにしていたんです。
 マイ体重計を買って毎日乗りさえすれば、これからはより一層自分の体重に向き合えるはず!
 そして自然に暗闇にも街灯がともるであろう。
 よし。そうと決まれば体重計を買いに出かけよう!
 健康ブームはますます加熱している今、街は体重計で熱いはず!

 さっそく行動を起こした僕はビックなカメラ屋に到着。
 でもやっぱり階段は避けて、エスカレーターに乗ってしまう。
 体重計売場につくと結構な人混み。
 よく見ると、ぽっちゃりさんやふっくらさんや、おデブさんが集まっていた。体重計ってデブしか買わないんじゃなかろうか? みんな体型については悩んでいるんだね……。
 これから僕のパートナーになってくれる体重計なだけに、選ぶのは慎重になる。とにかく最近はいろんな機能がついているらしく、パッと見ただけではおじさんにはよくわからん。
 店員さんに話し掛けて説明を受けること30分。

 決めた!

 体重計だけでなく、体脂肪計はもちろん、体内年齢までわかるすぐれ物に遭遇!
 ドラゴンボールのスカウターよりも高性能に違いない。このステキな出会いがうれしく、まったく必要ないのだがプレゼント用のラッピングをしてもらった。
 30代のOLみたく、自分に自分でプレゼント。

ずいぶん年上の僕と

Boku_no_aibou_1  家に相棒を持ち帰った僕は、さっそく箱を開けてみた。
 かっこいい……。
 サーフボードみたいに小脇に抱えて外を歩きたい気分になるじゃないか。
 体重計に電池を入れる。そして説明書を読み、自分のデータを入れていく。
 身長、年齢、性別……。
 え!? これだけ? これだけで体脂肪やら何やら分かっちゃうの?
 もっと体重計と仲良くなりたいな。趣味とか住所とかいろんなこと、入力したいよ。
 準備は整った。あとはよりよく計っていただくために服を脱ぐ。メガネもはずす。奥歯に挟まった鳥のささみも取っておく。爪も切っておこう。
 よしばっちりだ! 初めて月に降り立った宇宙飛行士のように、しっかりと足を体重計に乗せた。緊張していたのか息を殺してモニターを覗く。
 表示された体重は100キロ。
 ぴったり100.00キロ。ぴったり賞をいただきたい。
 そして体脂肪率は34%。体の3分の1が余計なお肉であることが判明した……。
 これはどうやら多少切られても死ななそうだ。
 そして初めて、体内年齢も分かってしまった! 実年齢は27歳、そんな僕の気になる体内年齢は……。
 えええっ!! 52歳……!!
 おじさん? おじいさん? とにかくエライ年上ですよ!
 何なの52歳って!? もう人生の半分過ぎてんじゃん!
 52歳といえば、子どもが結婚して、やっと自分の趣味に熱中できる歳だろ!
 これには驚いた!
 すごいスピードで僕の体内は歳をとっていたのだ。
 もう少ししたら僕の体内ではゲートボールがはじまるだろう。演歌も聞きはじめるし、茶色いおかずを好み出すに違いない。
 人間、たとえば80歳までしか生きられないとしたら、僕の体内の寿命はあと28年。
 実際の年齢とかぶせて考えると、55歳で往生するってこと?
 おっかねぇ――――!!
 こ、こいつ……、えげつない数字見せやがって!
 明日から死刑台に上るような気持ちで体重計に乗ることになりました。
 何だかすごく悲しくなって涙が出てきた。
 涙の分痩せたかもしれない、もう一度計ってみます。