プロフィール
加藤紀子
ナチュラルな魅力で、歌手としてだけでなく、テレビ、ラジオのレギュラー、ドラマ、コマーシャル、バラエティー番組など多方面で活躍。現在は、コラムニスト・エッセイストとしても活動中。

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2006年12月19日 (火)
ネパール・マイティリー族の生活に溶けこんでみる!

Norikoa_wall_painting  初めてのネパールは今から約4年前……。
 時間が経てば経つ程にどんどんと記憶に残っていく国となりました。
 前回のカトマンズに続いて今回はインドの国境近くにある“ジャナクプル”という街を紹介しましょう。

 カトマンズに比べて気温は高く、半袖でOK。それでもむしろ暑いくらいです。そしてここにはインドとネパールを結ぶネパール唯一の鉄道が走っており、ちょっと錆び付いた車両には人がいっぱい! 
 噂によると一応一等車と二等車に分かれているらしいのだけど、人が先か荷物が先か、はたまた自転車をどこに載せるか……な勢い。それでも車両に乗れなかった人は鉄道の屋根に乗る始末……。 
 そしていずれの場所から運んだ物を駅で風呂敷広げて売る人やら、家族を迎えに来たついでにそれらを覗く人やらで電車発着の際にはごちゃー!! っと駅は賑わいます。

 そんな中、“マイティリー族”といわれる人達の村に行きました。家の壁は土で作られており、その壁には大きな絵が描かれています。
「近所の子供のいたずらか?」と思うほどヘタウマな絵。牛も鶏も人もリアルじゃないのでなんだか可愛い気もします。
 そしてよくよく聞くと、この絵こそがマイティリー族の人達の伝統アートだそう。1軒ずつ見ていくとそれぞれに違う絵で、カラフルに彩られた立派なものから「下書きのまま諦めたか?」な感じのものまであって、実に楽しい! 
 そしてこの絵は健康を願ったり新婚さんのお祝いまで、近所の人達が総出で時間をかけて描いたりもするそう。実際私も13歳(!)の花嫁さんのお祝いにとお手伝いさせてもらいましたが、絵心のない女は白壁に他の絵の具を付けてしまう始末……やれやれです……(ちなみに結婚式まで夫婦は顔を合わせられないそう。万が一気に入らなかったらどうするのかと心配しちゃいましたが、そんなことがないから結婚するんだろうなあ……)。
 お世話になったお母さんの家を探検すると、土間がありそこを上がった所が居間、キッチンは女子専用で布を被ったお嫁さんが水道もないキッチンで上手に水をやりくりしてお料理を作っています。天井が若干低いとはいえ快適な作り。「今夜は泊まっていくか?」とお父さんは言います。しかしここは家族一緒に食事はせず、男子が先、続いて女子が頂くというきちんとした伝統なり宗教を重んじているのを感じました(突然お邪魔したので宿泊は遠慮しましたが……優しいでしょ、ここの人達!)。
 そして外に出ると、外国人が珍しいらしく子供達がてんこもりになってこっちを見ています。
 片言でもない言葉で遊んでいると、「私の家も見に来て!」「ウチにも!」と私の手をとってそれぞれの家に案内してくれました。
 知らない人への警戒心のなさが無垢でとっても可愛かったので、子供達に甘えてお邪魔すると、しっかりと勉強机があってベッドの上で跳ねて、日々の生活が楽しそうな雰囲気。
今の時代において、知らない人と目を合わせて笑い合える環境って素敵だな〜と心底思いました。

 が、この後のネパールの旅で、ちょっとだけ大変な事がおきてしまったのです……。

2006年12月 8日 (金)
小学生の文通から始まっていた!? ネパールへの憧れ

Norikooh_nepal  今年もそろそろ終わりに近づいて参りました。
 あんな事こんな事……とこの1年、神様に何度もいろんな事をお願いして乗り切ったような……。
 そこで、今回は神様がいるといわれる神の国ネパールをご紹介!

 そもそも、小学校もしくは中学の頃は外国と言えば英語の時間に出てくる“ケン”や“エミリー”がいるアメリカかオーストラリアしか知らなかった私。
 そんな時中学の先生が「ネパールの人と文通をしませんか?」と提案。「どこそれ? 何があるの? どんな出会い?」と鼻息荒く、つたない英語で必死に手紙を書き、初めて外国人と交流を持ったのがネパール(でもその手紙は誰に届くか分からず、無記名無写真という結構荒っぽいもの)。
 2ヵ月後、ある男の子から届いたお返事には「僕の国には岩がたくさんあります。楽しい所です」と書いてあり、それだけがネパールの印象となっておりました(他の事も書いてくれたと思うのだけど、記憶がそれで止まっています……)。

 それから十数年……。テレビの仕事でネパールに行く事に!
 まずはカトマンズ。
 関西空港から約9時間で到着、春先のとても気持ちの良いお天気、プラッと散歩をすると、街の中は活気にあふれ、ところ狭しと、人とお店がひしめき合っています。
 ブッダの絵を売る店、硫黄の匂いたっぷりの岩塩、砂埃まみれになっているブランケット……、力を感じます。
 そしてやはりネパールといえば、行かない訳にいかないのが寺院。
 大小いくつもの寺院があり、多くの人がそれぞれに向かいます。そしてその人達の手には小さなマラカスのような道具が。
 「?」と思って聞いてみると、それは「マニ車」という法具で、丸い上の部分には幾十にも巻かれた紙のお経が入っており、それの柄を使ってクルクルと廻すとお経を1回読んだ事になるそう。しかしこれがなかなか難しい。
 初心者は廻す事に集中してしまい、まずお経を読んだ気分にはたどり着かないと思います……。
 そして仏教最古の寺院と呼ばれている“スワヤンブナート”へ。
 何段もの階段を上がっていくと、どーんとそびえ立つ立派な寺院。
 そこには先ほどのマニ車が小サイズの物から中くらいのものまでたくさんあり、人はそれを「せーの!」の勢いで手を貼り付けて廻します。
 これも初心者にはイベント的な感覚で、お経を読むという事を忘れさせてしまいます……。
 しかし、ここから見下ろすカトマンズは素晴らしい光景で、自分の目がブッダのあの目になれたような気分がします。

 で、インドにも近いという事で行く前から気になっていた大好きなカレーに!
 レストランへ行くと、お上品なシルバーのトレーにお椀ほどのサイズのカレーが3種類乗っかって登場。味はふんわりな感じ。
 「オレ、カレー!」みたいな主張はなく穏やかな味でした。もちろん手で食べてもよしだけど、観光客にはスプーンも出されて優しい配慮。
 他には“モモ”という蒸し餃子もあり、これもカレー味で最高に美味しい!
 観光客用の別のレストランにはショータイムがあり、民族衣装を着た人達が踊ったり歌ったりするのだけど、ある女性の本職が警察官という事実をコーディネイターさんから聞いた時にはさすがにびっくりしました! 日本では考えられない副職ですね……(ちなみにこの旅のコーディネイター、ラジャンドラさんの本職は歌手で、これまた考えられない副職。彼は自分の歌をいかなる時も踊り付きで歌い続け、私達を虜にしました)。

 そしてこのカトマンズ、なんと水道が朝は7時~9時、夜は5時~7時までしか出ないらしく、私達の生活の贅沢さを思い知らされた気がしました。

 楽しさいっぱいのネパール、まだまだ続きます!