プロフィール
旭丘光志
1938年、樺太・豊原市(現サハリン)生まれ。作家・ジャーナリストとして、小説・ノンフィクションで活躍。1980年から「代替医療」に着目し、統合医療に向かっていく「医療の来るべき姿」を追い続けている。

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2006年6月16日 (金)
最終回・イチョウ葉エキスで、さらば認知症

23asaoka1  映画『明日の記憶』が観客動員110万人を超え、静かなヒットをつづけている。わたしも観たのだが、渡辺謙演じる広告会社サラリーマン佐伯の「若年性アルツハイマー病(認知症)」が進行して次第に記憶を失っていく姿をリアルに描いていて、「もし自分が同じことになったら……」と空恐ろしくなる映画だった。世界に通用する名作だ。

 認知症の大半はアルツハイマー型と脳血管性の2種類であり、どちらも現実に恐ろしい勢いで増えている。
 食品添加物、ストレス、運動不足など、原因はいろいろ取りざたされているけれど、まだはっきりしていない。いずれにしてもわたしたちの日々の生活と深い関わりがあるもので、その意味ではこれを読んでいるあなたも含め現代人の誰もが、いつ認知症にかかってもおかしくない状況にあるのだ。

 さらに恐ろしいことに、これだけ医学が発達しているにもかかわらず、認知症の進行を止めたり、治したりする決定的な手立てがまだ見つかっていないのだ。
 以前、まだ認知症が「痴呆症」と呼ばれていた頃には、厚生省(現・厚生労働省)が認可し広く使われていた痴呆症治療薬(脳循環代謝改善薬)が5つあって、病院で長年使われてきた。
 ところが1998年に衝撃的な事実が判明した。痴呆症治療薬の薬効洗い直しが行われ “効果なし” と判定されて、そのうち4種類が認可取り消しになってしまったのである。患者たちは効果のないものを飲まされてきたのだ。ひどい話だ。

 治療薬が突然消え、困り果てた医師たちを救ったのは、薬ではなく機能性食品の「イチョウ葉エキス」だった。
 イチョウ葉エキスはドイツ、フランス、アメリカでは、脳機能障害と末梢血液循環障害の薬として発売されていて、1980年代から90年代にかけていずれの国でも全薬品中年間NO.1の売り上げを記録した人気の自然薬だった。

23asaoka2  茨城県・結城市の「結城第二病院」は認知症の入院患者も多く、大木昌衛院長はそのときいち早く薬に代えてイチョウ葉エキスの機能性食品を治療に使って効果をあげた。大木院長は取材でその驚きを話してくれた。
23asaoka3  「86歳になる女性が、幻覚が出はじめ夜中の徘徊もするようになり、中期の認知症と診断し入院していただいたのですが、イチョウ葉エキスを1日6粒ずつ飲んでいただいたところ、2~3週間で両方とも治まってきたのです。食事も自分で食べられるし、トイレも自分でできるようになりました。
 歳ですからウトウトすることも多いのですが、家族を見分けられるようになり、一日1回は散歩に連れ出せるようになってね。自宅介護でOKということになって退院しました。
 たくさんの人に使っていますがイチョウ葉エキスは、アルツハイマー型、脳血管性どちらの認知症にもかなりの効果です。しかも進行を止めるだけではなく、すでに出てしまった症状も改善させるのです」
 映画の主人公佐伯も、もしイチョウ葉エキスの働きを知っていたら、もう少し違うストーリーになっていたかもね。

<写真1>
『明日の記憶』原作本とイチョウ葉の本

<写真2>
結城第二病院

<写真3>
大木昌衛院長

2006年6月 9日 (金)
"いい加減"の効用

 人の体は不思議なものだ。
 病気を治そうというとき、検査結果に基づいて完璧主義的に治療にのぞむ人よりも、ある程度「いい加減でアバウト」な人ほど治りやすい、と弦本日芳(つるもとひよし)医師が発表しているのだ。
 悪い部分を手術で取ってしまう、というような場合を別にすると、それは案外真実であることが多い。特に生活習慣病など全身的な疾患では、あまりこだわりのない人ほど日々の生活を楽しみながら病気と気長に付き合い結局いつの間にか克服してしまうようだ。
 薬ほど効果が限定的ではないサプリメント(機能性食品)や代替医療的な治療手段も、薬などと組み合わせるときファジーな働きがプラスされてかえって全身的な健康復元効果を発揮するところがある。

Asaoka221_1  甲子園球場のすぐ近くで「岩崎診療所」を開業する岩崎正明医師(73歳)も、免疫力を高めるとともに脳活動を生き生きさせるためにと酸素の取り込みを倍増させる機能性食品「紅雪冬夏(紅景天)」を毎日飲んでいるという。

 実は岩崎医師は前立腺がんで、いまもがんと共存中である。
 11年前発見されたのだが、その前立腺がんは増殖転移しやすい未分化細胞がんで、すでに進行しすぎており手術不能だったのだ。西洋医学的な治療は、女性ホルモン注射だけ。あとはかなりファジーな治療に賭けた。

Asaoka222_3  岩崎医師はもともと温泉大好き人間だったこともあって、気楽に楽しく温泉療法でがんと闘おうと考えた。週に2回以上も近くの有馬温泉に行くのである。温泉には免疫力を強化する働きがあるといわれるのだが、それをさらに高めるため気功を受け、複数の機能性食品も愛用。5年前からはそこに酸素補給の紅雪冬夏も加えた。
 精神神経免疫学では、脳の働きや心が前向きになったり笑ったりすると、免疫力が劇的に高まることが証明されているのである。
 「紅雪冬夏を飲むようになってから気分が晴れ晴れしストレスも緩和されて、体力がつき若返ったみたいでね。毎週テニスクラブへ行くのですが体のキレも違うの。読書も目が疲れなくなってね、歳とると酸素はいいよ」

 発病から5年目、7年目、9年目、そして11年目にあたる今年3月と、節目節目には、岩崎医師と気心の合うもう一人の仲間とわたしの3人で長野県の山奥のあちこちの温泉に出かけ、生き延びたことを祝って飲み明かすということをやってきた。医師は底抜けに明るくわたしたちも元気をもらう。岩崎医師の体内にはいまもがんがあるのだが、まったく増殖する気配がなく悪さもしないので問題ないという。休眠状態に入っているのだ。

 岩崎医師のがん闘病は自らの体の免疫力頼みでかなりファジーなのだが、年より遥かに若々しく、充実した日々の獲得に成功。いまではその体験を診療の際にも活かしている。
 「最近、高齢の患者には、ファジーかもしれないけど、まず紅雪冬夏をお勧めして、それから治療ですね。治療効果がぐっと増します。
数年前、病院でこの夏を越せないだろうと宣告された80歳過ぎの方の家族が何とかならないかと相談に来たので、例によって紅雪冬夏を飲んでいただいたら、すっかりお元気になって、ついにハワイ旅行まで行ったのですよ。驚いたね」
 "ファジー"は"いい加減"――"いい加減"は"良い加減"といったらちょっとこじつけになるかな。

<写真1>
診察室の岩崎正明医師

<写真2>
秘境葛温泉で岩崎正明医師(中)と。2006年3月

2006年6月 2日 (金)
老化症状をまとめて吹っ飛ばせ

21_3  4年ほど働いてくれたプリンターがついにいかれて買い直したと思ったら、間もなく後を追うようにテレビが駄目になった。それだけでは終わらずデスクトップPCのうち1台がご臨終になり、お付き合いするかのように電話の子機までくたばっちまった。
 どういうわけか家電製品というやつは、相談でもしたかのように同じ時期につづけざまに壊れることが多い。買った時期が一緒というわけでもないのに、奇妙なことだ。

 似たことは人間にも言える。
 体のどこかが悪くなると、ほかの症状も同時多発してきがちだ。ことに高齢者では甚だしい。体全体にガタが来ているのだろう。
 そういうとき西洋医学では症状毎の薬が出されるため、病気が治る前に薬の副作用で体が参ってしまう。こうした多剤併用の害を防ぐには漢方薬が向いている。
 漢方は、ひとつの処方で複数の異なる症状が改善出来るのである。

 ところが症状の改善が、それでは追いつかない場合がときにある。
「赤血球の酸素取り込み能力を劇的に高めるチベット紅景天(こうけいてん)の機能性食品(紅雪冬夏/こうせつとうか)が、そういうとき漢方の効果を最大限に引き出してくれます。漢方医学とチベット医学の連携ですね」
 中国・長春中医薬大学客員教授でもある東京・吉祥寺の中国漢方専門「東西薬局」猪越恭也薬剤師は、全身的に機能が低下している高齢者への調剤では紅景天に助けられることがしばしばあるという。

21_2  2年前猪越薬剤師のところへ、病気のデパートのような55歳の女性患者が、医師の紹介でやって来た。腎炎、タンパク尿、高血圧、白内障、耳詰まり、頭重、咳、息苦しさ、不眠、肩こり、腰痛に悩まされ、そのうえ子宮筋腫の手術までしていた。
「漢方的に診るとひどい"お血(おけつ=どろどろ血)"と"腎虚(じんきょ=脳・腎臓・水分と骨の代謝・生命エネルギー・生殖・目の働きを司る腎系の働きの低下)"がすべての症状の根底にあることが明らかになりましたので、それを改善する冠元顆粒と杞菊地黄丸をお出ししました。ところが思うような効果が出てこないのです」

 中国漢方理論では"腎系は腎→骨髄→脳とつながる働きで生命の根幹を支える"とされることから、猪越薬剤師は逆に脳のほうから腎系の機能を賦活してみようと考えた。
「そこで赤血球の酸素供給能力を倍増させることで脳機能を高め、脳から腎系へ働きかけることで治癒力を動かしてやろうと考え、紅景天製剤"紅雪冬夏"を1日4粒飲んでいただくことにしました。すると、お血がサラサラに改善し、2種類の漢方薬の効果が立ち上がってきて、2週間目あたりから重なり合う多様な症状が次々に改善していったのです。脳は全身の生命活動に指令を発しているといいますが、まさにそのとおりでした」
 以後、猪越薬剤師は高齢者の処方には、基本的に酸素の力(紅雪冬夏)を加えることが多い。
今年57歳になるあの女性患者は、すべての症状が消えてとても元気だが、頭の回転がよくなるからといまも4粒の紅雪冬夏を手放さないという。

<写真1>
チベット取材中の筆者

<写真2>
調剤相談中の猪越恭也薬剤師

2006年5月26日 (金)
認知症も改善した酸素の力

9  世の中何が起きるか見当がつかない。
 青海チベット高原で命拾いして帰国後1年半ほどして、さらに驚くべきことが起きたのだ。
 統合医療(西洋医学と代替医療を組み合わせ融合させる新しい医学)の先駆者として知られる大森隆史医師(52歳)が、代表的な難病である再生不良性貧血の男性患者(29歳)に紅景天(こうけいてん)をメインとする「紅雪冬夏(こうせつとうか)」を試し、改善させることに成功したのだ。
 
 再生不良性貧血は直接命に関わる難病である。
 酸素や栄養を運ぶ赤血球と、体の防御機能の中心である白血球、そして出血を止める血小板が揃って異常減少する病気だ。それらを作る骨髄の造血幹細胞が異常化するために起きるのだが、その原因は不明でいまの医学では治す手立てがない。その患者は中学のとき発病し大学病院で脾臓を摘出するなど対症療法的治療をつづけてきたのだが、どうにもならないところまで追い詰められ、統合医療による難治性疾患治療を手がけていた大森医師に縋ってきたのだ。

3800  紅雪冬夏はチベット仏教医学の3大生薬(紅景天・冬虫夏草・雪蓮花)の集合体である。紅景天は酸素補給、冬虫夏草は免疫機能賦活、雪蓮花はホルモンバランスによる生体機能の正常化という働きがあることから、もしやという期待を持って再生不良性貧血に使ってみることにしたのだった。
 その結果、再生不良性貧血は急速に改善していったのである。大森医師はやがてそのメカニズムも解明し「造血幹細胞の受容体の感度を高める物質」というタイトルで、日本東方医学会と日本代替医療学会(現・日本補完代替医療学会)で発表した。
 その発表と同時に、紅雪冬夏は新しいタイプの機能性食品として日本代替医療学会開催時にも展示され、参加した医師たちに注目された。
 その成果を受けていまでは、現代医学では輸血をつづけるしか手のない再生不良性貧血の治療に悩む統合医療の医師たちが、紅雪冬夏を使うようになってきているのである。

9_1  さらに紅景天の酸素取り込み倍増効果に期待する山口県・山陽町の橋本英信薬剤師(40歳)や長崎市太田憲一薬剤師(40歳)らは、紅雪冬夏を認知症の人たちに飲んでもらい、数多くの改善例を得るようになった。
 ことに太田薬剤師は、自分を可愛がってくれた祖母(88歳)が脳血管性認知症になったことに心を痛めていたのだが、紅雪冬夏ですっかり正常化したという。その事実を確かめるため、わたしはすぐ諫早市に住むその方に会いに行った。
 おばあちゃんは軽く杖を突いてはいたが、すこぶるお元気で、「遠くからようおいでなさって」とにこやかに玄関まで出迎えてくれ、ちょうどお昼の食事時だったこともあって長崎ちゃんぽんをすすめてくれた。
「わたしは去年の9月から痴呆(当時はまだ認知症とは言わなかった)で入院していたのです」と自らの認知症について詳しく語ってくれた。認知症だったときの実感、その後改善してから家族などから聞いた客観的事実をきちんと区別して、説明してくれたのだ。取材者に対する細やかな気遣いも含め、まったく正常で、そういう自分に戻してくれた紅景天(紅雪冬夏)についても「憲一のクスリ」と言い「毎朝4時には起きて飲むんです」と語ったのである。
 酸素はいったん起きてしまった認知症さえ、ときに改善させる力を秘めているのである。

<写真>
日本代替医療学会の「紅雪冬夏」展示ブースを訪れた大森隆史医師

2006年5月19日 (金)
登山者から茶道宗匠まで気軽に酸素を

Jpg_1  重い高山病に罹ると肺の細胞が傷つけられるため、一応回復してからも半年から1年くらいは呼吸困難などの障害が残る。
 わたしも例外ではなかった。
 
 わたしは健康関係の講演が少なくないのだが、ふつう1時間半ほど楽に話せるのが高山病に罹って以来40分くらいで息苦しくなって中断する事態がしばしば起こるようになったのだ。そんなとき紅景天(こうけいてん)に救われた話を組み込みながら少し間を取って、また話をつづける。総合雑誌の記事などでも紅景天のおかげで生還したことを書いた。
 わたしの呼吸困難は帰国時大量に(2ヵ月分ほど)持ち帰った紅景天を飲みつづけるうち(持ち帰り分がなくなってからは中国から取り寄せた)、約6ヵ月で完全に解消されたのだが、もう一方で思わぬことが起きはじめた。
 
Jpg  紅景天は赤血球の酸素取り込み量が倍増する"食べる酸素"だというわたしの話を聞いた人々の中から、紅景天をメインに処方し「紅雪冬夏(こうせつとうか)」という漢方系の機能性食品を直接中国・青海省から取り寄せるなどして飲む人が出てきたのだ。
 登山者(高山病予防)、カメラマン(目の調節機能が良くなりピントが合いやすくなった)、茶道宗匠(狭い茶室での酸欠状態解消)、70代のダンス愛好者(息切れ解消)、任侠小説作家(脳の回転が速くなり1時間3枚の執筆が4枚に向上)、高齢の声楽家(声の出が良くなり長時間歌唱に耐えられるようになった)などいろいろな人たちが生活の中で紅雪冬夏を活用しはじめたのである。原稿執筆への好影響はわたしにも覚えがあり、いま現在も紅雪冬夏を愛用しているのだが、こうした愛用者が出てきたことは同志が出来たようでちょっぴり嬉しかった。
 こうした流れを受けてその後、紅雪冬夏が正式に日本に輸入されるようになり、誰でも日常生活の中で気軽に"食べる酸素補給"が出来るようになったのだ。
 薬局などで自由に手に入るようになると、スポーツマンや登山者に特に愛用する人たちが増えた。一昨年正月の箱根駅伝では、紅雪冬夏を飲んで復調した選手が激走して驚かせた。
 登山の世界では、高山病の専門家がすでに紅景天を知っていたことが次第に分かってきた。わたしが倒れた青海チベット高原の高峰アムネマチン(標高6282メートル)では、1988年から5年間にわたって信州大学の上田五雨教授と20人の学生が青海省高原医学研究所と共同で高山病の研究を行なったが、そのとき研究者たちは自らの身を守るために紅景天を飲んでいたというのである。
 そうしたこともあって紅雪冬夏は、慌ただしい週末登山者や高齢登山者にのポケットに気軽に入れられるようになっていった。

<写真>
青海チベット高原